「・」
「・・・お久しぶりです」
朝食を摂るため広間に四人で向かっていたに声が掛かった。
プラチナブロンドの髪をサラッと靡(ナビ)かせて立っていたのは二つ年の離れたスリザリン三年、ルシウス・マルフォイだった。
はいつも通りの笑顔で挨拶をする。
「変わらず美しいものだな」
「有り難う御座います。ルシウス先輩には到底及びませんよ」
「ふんっ。その口ぶりも相変わらずだな」
「変えるつもりはありませんので」
「まあ、それもお前の魅力の一つなのだろうな。しかし、まさかハッフルパフに入るとはな」
ルシウスは実に気に食わないと言う顔での後ろで様子を眺めていた三人を見た。
下等な生物を見るような目で見られた三人は、その威圧感に思わず息を呑む。
その様子に気づかないでは無い。
怯む気配を一切見せず、無表情では一歩前に進み出て言った。
その表情はルシウスにしか見えていないと分かって。
「ルシウス先輩。例え、名家のマルフォイ家であろうとも私の友人を馬鹿にするような発言はお控え願いたい」
「・・・・名家のマルフォイ家か・・・・まさか最も深い歴史を持つ名家、家の者に言われるとはな」
「当家は寮に拘っておりません。それぞれの寮に個性があり魅力がある。魅力もあれば欠点もある。
純血を掲げてもおりません。先輩方を批判するつもりはありませんが、批判されるつもりもありません」
「ああ、知っている。実に残念なことだが、そのことは我等の間で知らぬ者はおらぬだろうな」
「分かって頂けて幸いです」
「・・・・・そろそろ朝食を摂らなくては授業に遅れるだろう」
「そうですね。では、失礼します」
「ああ、失礼させてもらうよ」
チュッ
の包帯の巻かれていない方の手を取ると、ルシウスは当たり前のように手の甲にキスを落とす。
業とらしく見せ付けるように音を立てて。
偶然、運悪くその場に居合わせた生徒は男性はショックを受けたように立ち尽くし、女性は美しい二人の行動−−−ルシウスの一方的な行動と言えなくも無いが−−−に顔を真っ赤にして目を見開いている。
それは、の友人であるクリス、マリン、メリーも同じことでただただ口をパクパクさせ顔を真っ赤にしている。
それに対して満足そうに口の端を上げて立ち去ったのはルシウス・マルフォイ。
そして、無表情でその立ち去る背中を見続けているのは・だった。
「行こう。朝食に間に合わなくなってしまう」
真っ先に口を開いたのはで、その顔はいつも通りの美しい笑顔。
あまりにもいつもと変わらないに驚く三人。
「あっ・・・・・・マルフォイ先輩と知り合いだったの?」
「家柄の関係でちょっとね。どうしても関わることになるんだ」
は「本当は望んでいないんだけど」と三人にぎりぎり聞き取れるほどの小声で呟いた。
「一人一人は悪い人じゃないんだけど、固まってしまうと・・・どうしてもね」
苦笑しては、「本当に朝食に遅れる」と言って三人が歩くよう施した。
三人は歩くことを思い出したかのようにせかせか歩き出した。
この時からとルシウスが知り合いであること、そしてキス事件は一日もしないうちに全生徒に広まった。
更に、結果的にが最も古い名家の娘であることも広まり、彼女の完璧がさらに完璧になったと一部の−−−特にスリザリン生−−−生徒達は言い合った。
「家の娘、か。完璧な少女・・・・親しくしておくに越したことは無いな」
クックッと静かに怪しく笑うのは一足先に広間へ向かったルシウス・マルフォイだった。
完璧な少女
その内に秘められた思いは
今はまだ
誰も知らない
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ルシウス・マルフォイ登場。
ここは順番的にセブルス・スネイプだろうって?
私もそう思ったけど、思い通りじゃないってのも楽しいじゃないですか(ぇ
ヒロインは名家のお嬢様。
魔法族で最も古く、最も高貴な一族です。
しかし、純血を掲げているわけではありません。むしろマグル歓迎。
人類みな兄弟という家系です。
ルシウスは気に入っていませんが、何しろ高貴な家系なので何も言えないわけです。
2005/11/16←気に入って頂ければ押して下さい。
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