人間って言うのは
 
 
常に皮を被ってる
 
 
それが剥がれるのはどんな時だろう
 
 
もしかしたら
 
 
簡単に剥がれるものかもしれない
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 


ホグワーツ特急がホグワーツへ到着すると、生徒達はぞろぞろと列車を降りた。
外はいつの間にか振りだした雨で、足場が悪く決して良い気持ちでは無かった。既に魔法を知っている生徒達は、「インパービアス!」と杖を振り防水の魔法を唱える。
新入生の中にも多くは無かったが防水呪文を知っている者も居たようで雨の中を平然と歩く新入生が見られた。
そして、もその中の一人だった。


「インパービアス!」
「わー、何なのその呪文?」
「防水の呪文だよ」
「へぇー。便利ね」
「うん。お母さんが便利だからって幾つか教えてくれたの。本当に幾つかだけなんだけどね。インパービアス!」


杖をもう一度、今度はロザに向けて振り防水呪文を唱える。
「ありがとう」と笑うロザに笑みを返し、クーティーにも魔法をかける。


「ありがとう!僕もそういう便利な呪文を早く覚えたいな」
「これからいっぱい覚えれば良いんだよ。きっと凄い魔法がいっぱいあるよ!」


防水呪文によって雨の中を平然と進むことが出来るようになった三人は、施されるがままにボートに乗り込んだ。
その時、巨人の血の混じったハグリッドを見てクーティーが「でかい・・・」と漏らしたのだけどハグリッドには聞こえなかったようだ。


「おお、ここが空いちょる。ここに乗せてもらえばええ」
「あ、どうも。あの、ここ良いですか?」


四人乗りのボートに三人で乗っていたたちの下にハグリッドがびしょ濡れの少年を連れてやってきた。
少年は一緒に乗っても良いかと尋ねてきた。が「もちろん」と返事をする前に、クーティーが「ここに良いよ」と少年をボートに引っ張り込んだ。その勢いでボートがグラリと揺れ四人は一瞬息を止めたが、バランスを取り戻したボートに胸を撫で下ろした。


「もぉ!危ないよクーティー!」
「ごめん、ごめん」


ロザが少々お怒り気味に言えば、クーティーが苦く笑いながら謝った。
そして、新たに加わった少年が「ごめん、僕の所為で」と謝るものだからロザは許す他無かった。


「インパービアス!」
「え?」
「防水呪文だよ」
「あ、有り難う」
「ううん。気にしないで。ただ・・・・今更だったかもしれないけど」


そう言われた少年は、自分がずぶ濡れだったことを思い出して「そうかもね」と苦笑した。
「濡れるより濡れない方が良いに決まってる」クーティーが尤もなことを言った同時に「出発!」と合図がかかりボートが一斉に動きだした。
雨の所為でいつもより波が高い湖をボートで進み、あまり視界が良くないにも関わらず、ホグワーツのその大きさと窓から漏れる多くの光は誰の目にもはっきり捕えることが出来た。


「すげぇー」
「凄い!ね、見て!!すっごく綺麗だよ」
「うん。綺麗だね。素晴らしい城だよホグワーツは」
「・・・・そうだね。本当にすごく綺麗で大きくて素晴らしいね。ホグワーツ城。・・・・・けど、私は酔った。それどころじゃないの。今はただ無事陸に着くのを待つだけ・・・・」
「えぇ!酔っちゃったの?」
「あいにく乗り物に弱くって。それにこの波で揺れるから・・・・もう最悪なの」


口元を軽く押さえながら、顔色を悪くしてが言えば「もうすぐだよ!すぐに着く!」とロザが励ます。そして、クーティーからは「げっ、吐くなよ?絶対、ここでは吐くなよ!我慢しろ!」冗談なのか本気なのかは分からなかったが励ましの言葉は貰えなかった。意外にも優しかったのは、まだ口数が少ない所為か名前も知らない少年で「辛いなら吐いた方が良いよ。あと少しだけど大丈夫?」そうを気遣った。
こんな時に人間の本性と言うものは出るものなのかもしれない。
は、ロザと名前も知らない少年に心の中で感謝の言葉を述べ、クーティーに対してはいつか反対の立場にさせてやると心の奥深くにしっかりと刻み込んだ。


「ほれ、お前さんたち降りろ。着いたぞ」


何だかんだでボートはあっと言う間に岸に着き、フラフラと足元が覚束無いを含め四人はゆっくりとボートを降りた。


「お前さん顔色が悪いぞ。なんだ?ボートに酔っちまったのか?」
「・・・・・はい」
「そうか、そうか。そうだと思った!なら問題は簡単だ。これを飲め。すぐに良くなる」


ハグリッドが差し出した飴のような物体をは一瞬戸惑ったが口に放り込んだ。軽く舌で転がしてみたが、次の瞬間そのことを酷く後悔した。


にがっ!!!
「そりゃあそうだ。ニガヨモギが入っちょる。甘いわけがなかろう」
「・・・・・」


久しぶりに出したと思われるほどの大声で叫ぶと、ハグリッドは当たり前だと豪快に笑ったがは恨みがましくハグリッドを見た。「飲み込むのが一番ええ」ハグリッドのアドバイスを素直に受け取り、はゴクリとニガヨモギ入りの飴を飲み込んだ。


「どうだ?気分が良くなっただろ?」
「・・・・本当だ」
「そうだろ。酔った時にはそいつが一番だ」


ハグリッドは満足そうに笑うと、キリッとした魔女マクゴナガルの下へと去って行った。
ハグリッドが城の中へ消えると、マクゴナガルが一つ咳払いをして生徒達の注意を集めた。


「入学おめでとう、皆さん。
まもなく組み分けを行います。余計なお喋りはやめて、身なりを整えて待っていなさい」


それだけ言うと、ハグリッド同様城の中へと消えた。
残された生徒達は待ちに待った組み分けの儀式に落ち着かなかった。決闘させられるだの、魔法のテストが行われるだのそこら中で根も葉もない噂が飛び交った。


「・・・・私、やっぱりグリフィンドールが良い!」
「僕はハッフルパフ」


ワクワクした二人の隣では「それって自分で決めれるものなの?」と問うた。二人は「え?」と見事に同じような顔で同じ言葉を発した。


「自分で決めれないの?」
「知らないよ」


ロザに疑問に肩を竦めて見せれば、名前も知らない少年が「すぐに分かるんじゃないかな」と小さく笑った。














第3話終了。
ハリポタキャラ出てきましたよ。ハグリッドとかハグリッドとか・・・・
次はいよいよ組み分けですって!
どーこに入れようかなぁー。
連載って最初のうちはどんどん書けるんですけどね・・・・話が進めば進むほど書けなくなるんです。なんでだろう?

2006.04.07
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