うるさい。しつこい。邪魔。どけ。ぼけ。私の前から消えろ。 イライラ苛々苛々苛々・・・・・ 「ねぇ、銀髪の素敵な彼」 「なんじゃ、改めて褒めたところで何もやらんぜよ」 「本気で邪魔」 「・・・笑顔が本音じゃと言っとる」 「本音だから」 アーン・黒子引率のもと、どこをどーやったらこーなったのかわからないけれど、気づいたら『アラ不思議!異世界トリップ出来ちゃった』状態です。 で、皆さんが結構ある程度まともな自己紹介をしてくれたお陰でスムーズに進行は進み、今はもうマイルームなのですよ。 このマイルームって言うのは、黒子曰く「ここは跡部財閥の所有地の一つだ、よって何も気にすることなく〜」と、長い説明をしてたけど、要するに黒子の持ち物になる馬鹿でかい別荘に無駄に大量にある部屋の一つな訳だ。遠慮なく、使わせて貰うさ。 「、俺の話を聞きんしゃい」 「は?・・・あぁ、普通に他のこと考えてたわ。何って?」 「だから、明日、一緒に出掛けるぜよ」 「誰と?」 「俺に決まっと「嫌だ」 「・・・即答以上に即答過ぎるんじゃが・・・」 「そんな、どーでも良いことよりさ、早くここから出て行ってくれない?ここマイルーム。私の部屋。ノット銀の部屋。オーケー?」 「俺との愛の小部屋じゃろ」 「一瞬にして、跡形も無く消えてなくなれ。幸村さーーーーん!!」 「なっ・・・チッ、また来るぜよ」 「はーい、結構です」 微妙に、血の気を失った銀は足早にマイルームから立ち去った。漸くだ!! これで、やっと一人の時間だー!!! トンットンッ 「・・・マジでぇ」 一難去って、また一難。 ベッドに倒れていた体をのっそりと起こし、色気も無く「は〜い」と返事をする。 ドアまで行くのも面倒だと、相手が入ってくるのを待っているとそこに現れたのは、 「おー・・・オチビな缶ジュース少年じゃないか」 「その呼び名やめてくれない。不愉快」 「こっちも、君なんかにキスさせて超不愉快。マジ、最悪だC−!」 「・・・なんで芥川さんの真似してんの?」 「気分だ」 「・・・・・」 缶ジュースは呆れたと言わんばかりに溜息を吐いた。全くもって、失礼だわ。 大体、私より君の方が結構な非常識なのわかってんの?わかってないんだろうなー・・・あぁ、ヤダヤダ。 あっ、 「何か用でもあんの?」 そうだ、何か用があったから缶ジュースは来たんだろう。 さっさと、用件を聞き出して、断って、帰って貰おう。そうしよう。 「約束、守ってくれるんでしょ」 「・・・面倒だから、遠回しはやめて」 「詰まんないじゃん」 「早く」 「・・・ファンタ奢ってくれるんでしょ。奢ってよ」 「・・・あ・・あぁ、もうアレは無効になるくらいだと思うんだけど・・・、良いよ。いくら?120円?150円?」 そう言えば、そんな約束もしていたと思い出し、本来こっちはキスされてるんだから賠償金貰っても良いくらいなんだけど、もう面倒だし、相手は中学生だし、やっぱり面倒だから私は少し離れた場所にあるバッグを引き寄せ、財布を取り出した。 「・・・何?」 ガシッと掴まれた手首から、手首を掴んだ張本人に視線を移し不機嫌マックスで呟く。 「どっちにするか決めてないから着いて来てよ」 「嫌に決まってんでしょ。面倒臭い」 「着いて来て」 「嫌」 「・・・・良いじゃん。減るもんじゃないんだから」 「・・・・・・・・わかったわよ!」 明らかに拗ね始めた缶ジュースに、私は負けた。 弱いのだ・・・こう言う部分に。絶対、ばれてはいけないけど! 私の返事に、缶ジュースはニッと口の端を上げて「じゃ、行こ」と手首を掴んだまま私を引っ張り出した。 「わっ、わかったから!靴、履いてないって!」 「早くしなよ」 「あんた、生意気!」 「リョーマって呼べば良いじゃん」 「嫌!」 「我儘」 「あんたにだけは言われたくない!」 「はいはい、行くよ」 なんだ・・・なんだ?なんだか、どっちが子供かわかんなくなってるじゃん! 冷静になれ。冷静になるのよ、。クールにクールにクールに・・・cool・・・ ***** 結局、缶ジュースはその名前に合わせてか否か知らないけれど120円の方を購入して、「はい」と私にはオレンジのファンタを渡してきました。 ポカンとする私に、「俺の奢り。素直に受け取っておいた方が得なんじゃない?」とすぐ傍のソファーに腰を下ろし言った。 それもそうだな。と受け取り、でもそれって私の奢り意味無いって気づいた。けど、多分それは缶ジュースも気付いてるはずだから・・・・仕方ない。リョーマって呼んでやることを考えておこう。 「僕のこと呼んだだろ?」 「・・・いや、呼んでませんよ」 「そう?可笑しいな・・・呼ばれたと思ったんだけど」 「気のせいですよ。アハハハ・・・」 「んー・・・あ、仁王の所に行こう。行かなきゃいけない気がする」 「い、行ってらっしゃい」 「ああ、また明日。あんまり夜更かしするんじゃないよ」 「あー、了解です」 「越前も、ね」 「ウィーッス」 静かな足音と共に現れたのは、幸村さん。 私を見つけると、一直線にやってきて微笑んだ。幸村さんのこと、あんまりマンガで覚えてないけど、きっと、絶対、この人は黒い。だって・・・私が幸村さんを呼んだのは30分位前で、更に私の部屋で、黒子曰く防音らしいから、そう簡単に聞こえるはず無い訳で・・・極めつけは、銀髪に会いに行かなきゃいけない・・・だからね。 私、幸村さんには注意しながら一週間過ごすことにします。 「じゃ、おやすみ」 「うん、おやすみー」 「・・・・・」 「ん?どーした?」 「あと、6日間」 「そうだね。なんだかんだで、一日終わりましたよー」 「俺が忘れられないくらいの思い出作ってあげるよ」 「・・・へぇ、言うじゃん。期待してるよ、リョーマ」 「・・・っ名前!」 「じゃーねー、良い夢をー」 缶ジュースの言いたいことはわかったけど、何も答えるつもりは無いのさ。 ニッコリ笑って、ドアを閉め、鍵をかけた。 越前リョーマ。主人公、ね。知ったこっちゃない。 でも、ま・・・結構楽しませてくれそうじゃないの。楽しみにしてるよ、皆さん? |
楽しみにしてなよ。